在校生ブログ

コロナ禍のMBA生活(アカデミック編)

2020.09.16 Category:授業: Core / LT

Class of 2021の者です。私のMBA生活も早いもので2年目に突入しました。コロナウイルス感染拡大の影響で、Wharton Schoolの授業は全てZoomで提供されております。

1年前には想像もしていなかったオンラインでの授業ですが、メリット・デメリットが明確になってきたので、以下に纏めてみようと思います。飽く迄私見です。また、今回は勉強面を軸に記載しております。勉強よりもソーシャルの方が気になるという方もいらっしゃると思いますが、コロナ禍のソーシャル生活については私自身も手探りでして、後日ブログに纏めようと思いますので、そちらにご期待ください。

【メリット】

授業前

  • 隙間時間がほぼ無い。通学時間や、教室間の移動時間、短い休み時間でトイレに行く時間、時間に余裕を持って行動するために発生するバッファー時間。こういったものがオンライン授業だと存在しないので、ギリギリまで課題や予習・復習に取組むことが出来る。勿論授業開始直前まで寝たり食べたりするのも個人の自由。

授業中

  • チャット機能や挙手機能により、質問のハードルが格段に下がった。特にチャットは教室での挙手に比べて精神的ハードルが非常に低い。また、質問したいときでも自分の発言内容を事前にパソコンで打ち込む等することで要領を得た質問をすることが可能
  • 他人の発言が聴き取りやすい。教室だと遠くにいて声が小さいため聴き取りづらい同級生が存在し得るが、オンラインだとそのような現象は見られない。たまに回線が悪い学生がいるが、そのような場合は全員が聴き取りづらいので問題なし
  • 板書が見やすい。上記同様、教室だと見づらいと感じることのある板書も、目の前に表示されるので分かりやすい。また、以前と比較してスライドが充実しているように感じる。(それが真実だとすれば、)授業の流れを追いやすくなっている
  • 調べ物が容易にできる。ちょっと分からない用語や定義が出てきたときに手許ですぐに調べることができるので分からないことを放置して授業後に調べるよりも効率的。

授業後

  • 復習が容易。ほぼ全ての授業が録画されているため、理解が及んでいないと感じる箇所や意識が飛んでいた(そしてそういうことは往々にしてある)と思われる部分は繰り返し視聴して復習することができる
  • Office Hourに参加しやすい。通学時間がないこととも関連するが、普段なかなか忙しくて参加しづらい教授のOffice Hourに参加しやすい。また、質問がなくても参加して他の学生の質問を聞くことができる。教授の個室への訪問に比べてオンラインのOffice Hourへの参加は格段に精神的ハードルが低い

グループワーク

  • 集まりやすい。全員が移動時間等ない生活をしているため、ミーティングの日時のすり合わせが以前と比較して格段に楽。
  • コミットメントが高い。ソーシャル活動が制限されることから勉強へのコミットメントが平均的に上がっているように感じる。グループワークがより活性化しやすいし、各人のタスクの分担が公平に起きやすい。ただし、これは飽く迄現在の筆者の印象であり、検証が必要。

【デメリット】

授業前

  • 隙間時間がほぼ無い。メリットでもあるが、デメリットも感じる。早めに教室に着いた学生同士や教授との雑談や休み時間の立ち話が少し恋しい。些細なことではあるが、それが楽しくもあった(なお、Zoomでも教授によっては早めに入れば雑談はできるが、(誰が話す?)という探り合いが続く微妙な距離感があり、なかなか難しい)

授業中

  • チャット機能や挙手機能により、質問のハードルが格段に下がった。こちらもメリット且つデメリット。チャットで冗談を言う学生、調べればすぐわかる質問をして授業の進捗を遅くしてしまう学生がどうしても出てくる。出席点が絡むため、チャットに質問を放り込むインセンティブが働いてしまう。また、パッと見では質問の重要度を判断するのが難しいため、教授は軽重分からず質問を一つひとつ取り上げてしまう。
  • 集中力が切れやすい。かなり自律出来る人でないと、授業の時間中集中力を維持するのは至難の業。調べ物ができるのはメリットだが、気づいたらネットサーフィンをしてしまっていた、ということが起きてもおかしくない(筆者は辛うじて自律を保っていると思う)
  • Breakout Roomの議論が不自然。教室での授業で「これから5分間隣の人と〇〇について話し合ってみましょう」という時間があり、それをオンラインで代替するのがZoomのBreakout Room機能。ただ、結構な確率で全く知らない人と当たる(一方、教室だとある程度固定席になっているので、知っている人と議論できる)。自己紹介をしてしまったら時間がなくなるし、いきなり議論しても不自然だし、、、と不自然な雰囲気が流れ、議論が活性化しない。一方で、全員の名前が画面に表示されるのは名前を覚えるのが苦手な筆者からすると有難い

以上が筆者が現時点で感じているメリットとデメリットです。実は多くの日本人にとっては、アカデミックに絞ればメリットがデメリットを上回るのではないかなと考えております。

一方で、アカデミックの効率が増してソーシャルが制限される現況下で、余った時間を何に費やしどのような経験やスキルを得るのか(起業、リモートでインターン、今までできなかった分野の勉強、それでもソーシャル等々)。それぞれのMBA生、特に2年生が直面している問題だと思います。私は勉強にフォーカスしようと考えていますが、MBA生の読者の方がいれば、是非お聞きしたいところです。

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