みなさんこんにちは。WG18のMSHです。
今日は、皆さんに、Whartonのclubの一つ、Community Consultantについてご紹介したいと思います。
Wharton Community Consultantとは、Philadelphia近辺の顧客(基本は慈善団体)に対して、ボランティアでコンサルティングサービスを提供するクラブです。秋学期の始まりに、いくつかのプロジェクトから、自分の興味のあるものにアプライし、5-6人のチームを組んで約半年間取り組みます。
私は、Castleman Disease Collaborative Network (CDCN)という機関のコンサルティングプロジェクトに参加しました。
Castleman Disease Collaborative Networkとは、キャッスルマン病という免疫システムの難病の治療の研究に取り組む機関で、患者のサポートなども行っています。この機関の設立者である、医師のDavid Fajgenbaumは、ペンシルバニア大学の医学部の卒業生かつWhartonの卒業生でもあるわけですが、実は彼自身、キャッスルマン病に罹患しており、キャッスルマン病の医師・研究者であると同時に患者でもあるということになります。
さて、CDCNの課題は、1)どうやって研究資金を集めるか、2)どうやって研究のための検体を集めるか、でした。研究資金不足については、皆さんも容易に想像がつくと思いますが、難病であるがゆえの知名度の低さが、寄付からくる資金不足に拍車をかけていました。また、キャッスルマン病は、患者数も多いわけではなく、研究に十分な患者さんの検体細胞が集まらない、という問題も抱えていました。
この課題に取り組む私たちのチームは、コンサル出身のリーダー率いる5人チームで、そのほか、Whartonのヘルスケアマネジメント専攻の医療ビジネス出身の女性、ペンシルバニア大学の医学系のSchoolに通う男性(他学部でも参加できます)、DavidのYoutube動画を前に見たことがあり感銘を受けていたというReal estate業界出身のWhartonの女性、医療の研究開発促進に興味のあったパブリックセクター出身の私、という構成でした。皆、このCDCNの取り組みに真剣に興味を持っており、また、命に係わるプロジェクトでもあるため、結論の出し方について議論が対立し白熱することもありました。
進め方としては、コンサル出身のリーダーに、色々なコンサルティングの手法を懇切丁寧に教わりながら、どうやってクライアントに質問をしていくか、どのような調査の仕方がよいか、検討していきました。彼女自身からコンサルティングについて学ぶことも非常に多かったです。(ので、Community Consultantに参加するのにコンサルティングの前歴はもちろん不要です!)
そして、キャッスルマン病の症状含め、病気自体のこと、そして、CDCNの検体寄付のプロセスを精査することで、何がネックになっていて問題が解決しないのかが見えてくるようになり、関係する各ステークホルダーの目線をきちんと理解することがいかに重要か、痛感させられました。
Whartonには、授業以外でも、実践等を通して学びを得る機会がたくさんあります。そして、これは私の個人的な所感ですが、友達に自分の知っているフィールドについて喜んで教えてあげようとする、サポーティブな人が多いように感じています。Community Consultantの経験もまさにそうでした。
Whartonには自分の力を試すリソースはいくらでもありますので、ぜひ、トライしていただければと思います。
また、この記事を通じて、キャッスルマン病、そしてCDCNの取り組みについて、さらには他の難病についても、認知度が上がっていくことを願っています。