はじめまして、2年生のYHです。
今日は僕がMBAにおける活動の軸に据えている2つの領域(LeadershipとSocial Impact)のうちSocial Impactについてお話をさせて頂きたいと思います。Whartonは受験生の方の間ではファイナンス・スクールのイメージが強いためSocial Impactに力を入れているというイメージはあまりないのではないかと思います(僕も受験時はそう思っていました)。但し入学をして色々な活動に関わっていくと現実はイメージとは大きくかけ離れており、WhartonのSocial Impactにおけるリソースやノウハウ、生徒の関心はどのトップ校にも引けを取らないということが分かってきました。何よりもSocial ImpactはInnovationとGlobal Presenceに並んでWhartonの学長が掲げるWhartonの戦略の柱の1つとして位置づけられています。学内のClubであるWharton Social Impact Clubには約300名の学生が参加しており、様々なテーマに沿ったワークショップ、受験生の方を招いた学校内でのイベント、キャリアサポート等、幅広く活動しています。授業面では社会起業、マイクロファイナンス、環境、CSR、Social Impact Marketing等、数多くのテーマを対象にした授業が提供されております。
今回はそんな中、私がCo-Chairとして企画・運営をリードしたWharton Social Impact Conference 2010(略してWSIC 2010)をご紹介させて頂きたいと思います。WSIC 2010はWhartonのMBA生と学部生が共同で企画・運営を行った学内でも最大規模のカンファレンスで今年は約450人程度の参加者が11月12日(金)にWhartonのキャンパスであるJohn M. Huntsman Hallに集まって下さいました。今年のカンファレンスは「Building and Scaling Solutions for Change」ということで如何にビジネスを社会貢献に融合していくべきか、またそのような事業モデルを拡大していくか、と言ったテーマで課題や解決策について参加者が議論できる舞台を用意いたしました。当日は2名のKeynote Speaker、約40名のパネリストの方々にご協力頂くことで幅広いテーマについて活発な意見交換が参加者の間で行われ、時には新たなNPO設立についての会話等も行われていました。またこれらのイベントに加えてネットワーキングのためのレセプション、リクルーターとのコーヒーチャット等も主催され、朝から晩まで盛り沢山の1日となりました。以下は当日のイベントについての簡単概要です。
Keynote Speaker #1: Bart Houlahan, Co-Founder, B Lab (http://www.bcorporation.net/)
B Lab is a non-profit organization that certifies “B Corporation” businesses according to their social and environmental performances, in order to help investors distinguish good companies from good marketing. B Lab also promotes public policies that support sustainable business.
Keynote Speaker #2: Mari Kuraishi, Co-Founder and President, GlobalGiving Foundation (http://www.globalgiving.org/)
GlobalGiving is a non-profit online marketplace that vets and connects donors to more than 1,000 grassroots charity projects around the world. In September 2007, former U.S. President Bill Clinton endorsed GlobalGiving in his book Giving. Since 2002, approximately 122,000 donors have given $33 million to 3,200 projects.
Panel Discussions:
1. Measuring Social Impact
2. Social Finance & Impact Investing
3. Sustainability and Corporate Social Responsibility: Is ESG the new CSR?
4. How to Succeed as a Social Entrepreneur
5. What’s Next for Microfinance?
6. SMEs: The New Face of International Development
7. Education Reform: Innovations to Narrow the Achievement Gap
8. The Role of Social Media and Technology in Social Impact
9. Food Access in America: Systemic Obstacles
10. Wharton’s Own Entrepreneurs
個人的には今回のカンファレンスは自らSocial Impactに関する知識やネットワークを広げる貴重な機会(日本人として世界を舞台に活躍されているMari Kuraishiさんとお会いできたのは本当に嬉しかったです)になっただけではく、大規模なイベントの企画・運営をリードすることを通じた個人の成長という観点からも大きな学びがありました。今回の企画・運営には30名以上の学生が関わっており、その全員が社会を良い方向へ変えたいという高い志を持っていることに感動すると同時にパネルの運営、マーケティング戦略の立案、当日のロジ周りをそつなく高いクオリティーこなしており、本当に優秀な人たちに囲まれているのだと改めて実感しました。
ということでこれからMBA受験を考えていらっしゃる方、志望校の選定に迷われている方でWhartonのSocial Impact活動に疑問や物足りなさを感じている方がいらっしゃっるようでしたらぜひご一報下さい。本日ご紹介したカンファレンス以外にも様々な課外活動や授業があり、2年間を充実して過ごせるだけのリソースがあることは間違いないので今後も色々とご紹介させて頂きたいと思います。