コホート(Cohort)
最初の1年間は、ウェーブしていなければ必修科目を同じクラスの面々と履修することになります。このクラスのことを、ウォートンではコホートと呼んでいます。更に、3つのコホートで1つのクラスター(Cluster)を構成しています(例えばコホート A, B, Cで1つのクラスターとなります)。通常、1人の教授がある1つのクラスターを担当します。つまり、クラスターが違えば同じ科目を別々の教授に教わることになるわけです。成績は通常クラスター内の相対評価でつけられます。
コホートは、例年プレタームの初めに知ることになります。各コホートは65~70名程度で構成されており、アルファベット順にA~L迄計12存在します。コホートの仲間とは授業だけでなく、パーティー、スポーツ大会、社会奉仕活動等の課外活動も一緒に経験することになります。善かれ悪しかれコホートは、ウォートンでの人間関係の基本となります。
コホートへの振り分けは、ローダー生とヘルスケア専攻、また男女比以外は無作為に決められているようです。日本人が複数いるコホートがあるかと思えば、1人しかいない所や1人もいない所があったり、留学生の多い所と少ない所、成績を気にする学生の多い所と少ない所、日本語が話せる学生の多い所と少ない所があったり等ある程度のばらつきがコホート毎に認められます。コホートによってパーティー開催やコホート対抗戦に熱心だったり、アカデミックを始め情報交換が盛んであったり、あまり交流がされなかったりと、所属する学生の性格によって大きく雰囲気が変わってきます。
Learning Team
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Learning Teamは5~6名のメンバーで構成され、一年間同じメンバーで通します。このグループ(ラーニングチーム)が原則として、様々な必修科目のgroup assignmentを行う単位となります。チームの構成メンバーに関してはバラツキも大きく一概には言えませんが、傾向としては、アメリカ人の中に日本人が1人と他に外国人が1~2人という構成が多いようです(外国人といっても、就学や就労などで英語圏での生活が長い学生が多いです)。いずれにせよ、泣いても笑ってもラーニングチームは強制的に決められてしまう訳であり、こればかりは運を天に任せるしかなさそうです。
あとはチームのメンバーといかに上手くやっていくかですが、とかく言葉に handicapのある日本人がラーニングチームで貢献するというのは、実際のところなかなか難しい事が多いようです。しかしながら、熱意をみせ、自分の得意分野をアピールし、どんなことでも積極的に取り組んでいれば、他のメンバーも次第にその努力を認めていってくれます。個人的な経験から言えば、まずチームミーティングでは必ず真ん中に座り(議論の輪からはずれない)、marketingのケース等で積極的に貢献し、出来るだけ早い時点でチーム内でのポジションを確立する、ということが大事だと感じました。ウォートンでは、アメリカ人でも数学の得意な人が多いので一概には言えませんが、やはり日本人はエクセル等で数字を使ってきちんと定量的な分析をすることで貢献する人が多いようです。
日頃は、異なるethnic group間でどことなく壁を感じてしまうこともあるのですが、チームを組むことでお互いに嫌が上でも向き合わざるを得なくなります。その意味でラーニングチームはアメリカ人や他の国の人たちと意見を交わしたり、仲良くなったりするまたとないチャンスだと思います。
ラーニングチームにはウォートンは大変力を入れており、卒業後の職場においてのリーダーシップやチームワークに備えるための経験となってます。課題をこなすためだけではなく、様々なバックグラウンド、経験、能力、性格を持つ人間とどう共に働き、チームとしても個人としてもどう成果を残すか、どう他人をマネージするか、どうチームに貢献するかなど、チームワークの様々な局面について考えさせられるとても有意義な機会です。